2024年08月01日
『アポロがコリントにいたときのことである。パウロは、内陸の地方を通ってエフェソに下って来て、何人かの弟子に出会い、彼らに、「信仰に入ったとき、聖霊を受けましたか」と言うと、彼らは、「いいえ、聖霊があるかどうか、聞いたこともありません」と言った。パウロが、「それなら、どんな洗礼を受けたのですか」と言うと、「ヨハネの洗礼です」と言った。そこで、パウロは言った。「ヨハネは、自分の後から来る方、つまりイエスを信じるようにと、民に告げて、悔い改めの洗礼を授けたのです。」人々はこれを聞いて主イエスの名によって洗礼を受けた。パウロが彼らの上に手を置くと、聖霊が降り、その人たちは異言を話したり、預言をしたりした。この人たちは、皆で十二人ほどであった。パウロは会堂に入って、三か月間、神の国のことについて大胆に論じ、人々を説得しようとした。しかしある者たちが、かたくなで信じようとはせず、会衆の前でこの道を非難したので、パウロは彼らから離れ、弟子たちをも退かせ、ティラノという人の講堂で毎日論じていた。このようなことが二年も続いたので、アジア州に住む者は、ユダヤ人であれギリシア人であれ、だれもが主の言葉を聞くことになった。
神は、パウロの手を通して目覚ましい奇跡を行われた。彼が身に着けていた手ぬぐいや前掛けを持って行って病人に当てると、病気はいやされ、悪霊どもも出て行くほどであった。ところが、各地を巡り歩くユダヤ人の祈祷師たちの中にも、悪霊どもに取りつかれている人々に向かい、試みに、主イエスの名を唱えて、「パウロが宣べ伝えているイエスによって、お前たちに命じる」と言う者があった。ユダヤ人の祭司長スケワという者の七人の息子たちがこんなことをしていた。悪霊は彼らに言い返した。「イエスのことは知っている。パウロのこともよく知っている。だが、いったいお前たちは何者だ。」そして、悪霊に取りつかれている男が、この祈祷師たちに飛びかかって押さえつけ、ひどい目に遭わせたので、彼らは裸にされ、傷つけられて、その家から逃げ出した。このことがエフェソに住むユダヤ人やギリシア人すべてに知れ渡ったので、人々は皆恐れを抱き、主イエスの名は大いにあがめられるようになった。信仰に入った大勢の人が来て、自分たちの悪行をはっきり告白した。また、魔術を行っていた多くの者も、その書物を持って来て、皆の前で焼き捨てた。その値段を見積もってみると、銀貨五万枚にもなった。このようにして、主の言葉はますます勢いよく広まり、力を増していった。
』
(新共同訳 使徒言行録19章1~20節)
ギリシャ語原文訳で
『さてアポロがコリントにいる間に、高原地方を巡り歩いたパウロがエペソに[下って]来ること、そして幾人かの弟子たちを見い出すことが起こった。そして彼らに向かって彼(パウロ)は言った、「信じたと同時に聖霊をあなたたちは受けたのかどうか」。それで彼らは彼に向って《言った》、「《いいえ、》それどころか、聖霊があるかどうかさえも、私たちは聞かなかった」。また彼(パウロ)は言った、「それでは何の中へとあなたたちはバプテスマされたのか」。それで彼らは言った、「ヨハネのバプテスマの中へ」。それでパウロは言った、「ヨハネは回心のバプテスマをバプテスマした、《こう》民に言いながら、『自分の後に来りつつある者の中へ彼らが信じるように』。すなわちイエスの中へ《信じるため》である」。それで彼らは聞いて、主イエスの名の中へバプテスマされた。そしてパウロが彼らの上に両手を按いたとき、あの聖霊が彼らの上に来た。すると彼らは異言で語り始め、また預言をし始めた。それで、すべての男たちは約12人であった。』
ここで洗礼者ヨハネの預言が実現したとも感じました。「この私は確かに、回心のために水の中でお前たちをバプテスマしている、しかし私の後に来られる方は私より力強い、私はその方のサンダルを持ち運ぶのにも十分ではない、彼はお前たちを聖霊と火の中にバプテスマされる」。(マタイ伝3章11節)というキリストの聖霊のバプテスマをキリストの弟子のパウロにより按手で彼らは受けました。
パウロが感じた様に彼らはヨハネのバプテスマは知っていてもキリストの聖霊のバプテスマを知らず、『イエスの中へ《信じるため》である』パウロの按手で聖霊を受けました。
聖霊を受け彼らは、異言を語り、預言をしたとあります。聖霊は彼らに与えられて、異言や預言の賜物も同時に与えられました。聖霊の力はすごいと感じました。
ギリシャ語原文訳で
『さて彼(パウロ)はユダヤ会堂の中へ入って行って3か月の間、大胆に語っていた、神の王国について[のことを]語り合い、また説得しながら。しかし幾人かは大勢の前で《この》道を罵りながら頑固になり、また不従順になり始めた時に、彼(パウロ)は彼らから離れて弟子たちを分けた、ツラノの集会所で毎日論じながら。』
とありますように、しかし、信じる人もいればかたくなに信ぜずこの道を非難する人もいます。メシアとして生まれたキリストを信じる人だけでなく、信じない人や反発する人もいます。キリストをありのままに信じられる人は神の恵みを与えられた人だと感じます。
パウロはこの場合会堂にあくまで残るのではなく、弟子たちを退かせ、その場を出て、パウロを受け入れるツラノという人の集会所で福音を伝えました。状況に応じて対応をするパウロの姿をみて福音を伝えることの大変さを改めて感じました。
ギリシャ語原文訳で
『それで、このことが2年間にも成った。その結果、アジアに住んでいる者たちは皆主の言(ロゴス)を聞くことになった、ユダヤ人たちもまたギリシア人たちも。』
とありますように2年に3か月、他数か月も加え総計3年もの間ここでキリストの弟子パウロは福音を伝え、アジア州に住む人の誰もに主の言葉を伝えました。ここで3年もの間福音を伝えるのは、パウロのキリストへの情熱と知恵や教養が役立ち、さすがパウロだと感じました。
ギリシャ語原文訳で
『そして神は尋常でない《多くの》力強い業を、パウロの両手を通して行なっていた。その結果、病人たちの上に彼(パウロ)の肌から手ぬぐいや前掛けが持って行かれ、すると彼らから《様々な》病気が退散すること、また邪悪な霊たちが出ていくことになった。』
パウロはキリストの聖霊の生命に満ちていて、キリストから神の力と権威をいただいていて、病人を癒しました。そして彼が身に着けていた手ぬぐいや前掛けでさえ聖霊の生命が満ちてそれを病人に当てると病気はいやされて悪霊どもが出て行きました。パウロの所有していたものでさえ神の奇跡の力が帯びることを知り神の力のすごさに驚かされました。
ギリシャ語原文訳より
『さて遍歴しているユダヤ人の祈祷師たちの幾人かも企てた、邪悪な霊どもを持っている者たちに対して、主イエスの名を呼ぶことを。《こう》言いながら、「パウロが宣べ伝えているイエスによって、お前たちに私は命じる」。それで、或るユダヤ人の大祭司スケワの7人の息子たちがこのことを行なっていた。しかしその邪悪な霊は答えて、彼らに言った。「[確かに]イエスを私は知っている、またパウロも良く知っている。しかしお前たち自身は何者か」。そしてあの邪悪な霊がその内に居た人は、彼らに跳びかかって皆を押さえつけ、彼らに対して力を振るった。その結果、彼らは裸になり、また負傷したままでその家から逃げ出すことになった。それで、このことはエペソに住んでいるすべてのユダヤ人たちにも、またギリシア人たちにも知られることになった。そして畏れが彼ら皆の上に降った。そして主イエスの名が崇められていった。また信者になった多くの者たちは、自分たちの行ないを告白し、また報告しようとしてやって来ていた。それで魔術を行なった相当数の者たちは、文書を持ち寄って皆の前で焼却し始めた。そしてそれらの値段を合計した。すると銀貨5万だと分かった。このようにして、威力をもって主の言(ロゴス)が成長していった。そして力強くなっていった。』
このパウロの神の素晴らしい力を見て、ユダヤの祈祷師はパウロの真似をしようとしたようです。それで、或るユダヤ人の大祭司スケワの7人の息子たちがこのことを行なっていました。
『しかしその邪悪な霊は答えて、彼らに言った。「[確かに]イエスを私は知っている、またパウロも良く知っている。しかしお前たち自身は何者か」。そしてあの邪悪な霊がその内に居た人は、彼らに跳びかかって皆を押さえつけ、彼らに対して力を振るった。その結果、彼らは裸になり、また負傷したままでその家から逃げ出すことになった。』
それは、彼らがキリスト者でなく、生けるキリストを信じ、キリストの権威の中でキリストの御名により御業を成したのではなく、キリストを信ぜずその天からの権威を働かさず、イエスの名前を呪文の力のようにしてそのただの言葉により悪霊に対して命じて成し、神の力ではない呪文の力でことを成そうとしたことが力を発揮できない原因だと感じました。
『それで、このことはエペソに住んでいるすべてのユダヤ人たちにも、またギリシア人たちにも知られることになった。そして畏れが彼ら皆の上に降った。そして主イエスの名が崇められていった。』
まこととしては、キリストの奇跡の力はただの呪文の力ではなく、神を信じるキリスト者が神の権威を受けてキリストの御名による祈りで力が発揮され奇跡や癒しがなされたのだとここを読んで感じました。
『また信者になった多くの者たちは、自分たちの行ないを告白し、また報告しようとしてやって来ていた。それで魔術を行なった相当数の者たちは、文書を持ち寄って皆の前で焼却し始めた。そしてそれらの値段を合計した。すると銀貨5万だと分かった。このようにして、威力をもって主の言(ロゴス)が成長していった。そして力強くなっていった。』
とありますように、そして悔い改めてキリストの信者となり、魔術を行なった相当数の者たちは、文書を持ち寄って皆の前で焼却し始め、その値段は銀貨5万ものお金に換算できるものでした。
そして伝道者パウロを通して福音は威力を持ち主の言は成長し力強くなっていきました。
たった一人のまことのキリストの福音を伝える伝道者パウロは、キリストの神様の権威を帯びて、水のバプテスマしか知らない者たちに按手をし聖霊のバプテスマを降し、また病人に手を置き病をいやし、パウロの身に着けていた手ぬぐいや前掛けを病人にあてるだけでも癒しの恵みを成しました。パウロの成した、聖霊の生命を帯びて地域にキリストの福音を伝えキリスト者を増やすことに貢献することをみて、パウロのようにひとりでもまことの霊的な福音者が出ることは大切なことだと感じました。
神の福音伝道を成功させる原因は、その地での伝道者の人数によるのだけではなく、霊的な一人の聖霊の生命を帯びた人、つまり本人の霊的な質の高さにあるのだと感じました。
私たちキリスト者も日々に聖書を霊的に学び、祈りつつ、日々に信仰の霊的な霊質を高めることが大切だと感じました。
あなたに主キリストの祝福と恵みが来ることをお祈りいたします。
(参考文献:ギリシャ語聖書対訳テキスト使徒行伝3(改訂版))